スキップすきっぷ。らんらら~ん
なにもかもことばにしてしまわないこと。
ナニモカモコトバニシテシマワナイコト。
なにもかもことばにしてしまったら、
おもいこんでしまう。
なにもかもことばにしてしまったら、
きめつけてしまう。
なにもかもことばにしてしまったら、
そのうまれたことばは、だれかのこころにのこりつづける。
いやだったこと、つらかったこと、かなしいこと、
それらをことばにできるひとと、それがにがてなひとがいる。
わたしは後者。
(反射的にできない、こうやって、ゆっくりなら、ちょっとずつできる)
だから、だれかのことばがこころにのこって、身動きが取れなくなるの。
だれかのこころがつきささり、だれかのこころがからだにぶらさがる。
きょうはそれでおきあがれなくて、お母さんが呼びにきた。
なにもかも、ことばにしてしまわないこと。
なにもかもことばにしてしまわないこと。
*
やさしいきもち、いとおしいきもち、うれしいきもちのとき、
しぜんとほんわかことばはうまれだす。
そのことばをうけとるほうは、
こころがほわほわ、こころがのびのび、
こころとこころがいっしょにすきっぷする。
いっしょにすきっぷできるようなことばで
いっしょにすきっぷしたくなるようなきもちになる。
*
わたしは、みんなでわらって、スキップしたいだけ。
それだけ。なんだよ~!
*
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マエフカ
たいようがまぶしい朝
おきにいりのいすに座って、
ぱそこんを鳴らす。
南の島は遠かった、
別世界だった。
湿気にからだを包まれて、
蚊にずいぶん自分の血をもってかれた。カユイカユイ。
すこしばかり、
いろんなことに気がまわらなくて、
しょんぼりした。
116
なつかしい
なつかしいきせつ
なつかしいことば
なつかしいあじ
いつのまにか
からだがおぼえている
なつかしさ
なつかしさのなかに
わたしのタネがある
いまの目のつかれも
なつかしい
このきせつ
いろんなことをおもいだす
そして、
うごきだせるのだ
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