あなたは知っている

わたしが蛙(かえる)をこうも愛するワケ

 

 

多くのかえるたちは水のなかでこの世に生まれる。

 

水のなかで肺呼吸をして、

泳ぐ。食べる。食べられる。

 

いつのまにか、

足が生えてくる。

うしろあしから、まえあし、。

いつのまにか。

 

だんだんとしっぽがちぢんでゆく。

 

そして、陸の世界でも生きてゆけるようになる。

 

陸の世界では肺呼吸も皮ふ呼吸もする。

 

 

跳ねる。窓や壁にはりついて、

むしたちを追いかける。

すいすいと泳ぐことも得意。

 

そして、雨が降るよって、

喜びのうたをうたう。

 

パートナーを呼ぶために、

愛のうたをうたう。

 

そして、

たまごを水のなかや、木のうえに産み、

子孫を残し、いのちをつなぐ。

 

 

 

透き通るような、うすい肌。

うるおいのある、目。

アスリートのような筋肉質なからだつき。

そして、ちいさなちいさな体から世界に響く、声。

 

強い毒をもつ者、

派手な目立ついろの者、

ツノやイボがついている者、

ちいさなちいさな体の者、

大きな、どっしりとした者、

一生を水のなかで過ごす者、

 

 

それぞれが

それぞれの生きる世界に適したように進化している。

きっと今も進化しつづけている。

 

 

水中の世界、

陸上の世界、

木の上の世界、

 

わたしの想像できないような、

多くの世界も知り、

生きている。

 

 

わたしもそんなふうに、

多くの世界があることを知りたい、

多くの世界に吹く風を感じたい。

 

 

かえるさんたちを

わたしはこころから、尊敬している。

 

おなじいきもの、いのちであることが

 

こんなにもうれしい。

 

 

水域生態学の講義のレポート

「カエル」についての本を読んで書いた。

せっかくだから。ここに残しておこう。

 

水域生態学的視点から見た「カエル‐水辺の隣人 松井 正 文著」

 鳥取環境学環境学科 福井 春菜

 

要約

 本書は両生類の祖先、日本に生息するカエル、世界の変わったカエルを取り上げている。また、カエルの生息数が減少していることを危惧している。ほとんどのカエルは淡水と陸の両方の環境がなければ生存できない。なぜならカエルは卵を直接水中に産み、変態後は陸上で生活するが、水から完全に離れる場合は少ない。カエルは変態後、肺と薄い皮膚を通して呼吸をする。そのため残留農薬や大気汚染によって環境の変化に大きな影響を受ける。よってカエルは水環境に大きく影響される。

 

私の考え「カエルの存在について」

 カエルは生態系ピラミッドの中で重要な位置にいると考えられる。カエルは捕食者とエサの役割を担っている。農林業に有害な生物(カタツムリやヤスデなど)を捕食し、ヘビなどのは虫類・鳥類・タヌキなどの哺乳類のエサとなる。よって生態系に影響を与えており、カエルの繁栄状態が他の生物の生態環境を忠実に反映する存在である。

 「カエルがいなくなったとしても、カエルの役目を補う他の生物が繁栄していくのではないか」、という主張があったとする。しかし、カエルの担っている役割は大きく、多くの時間と労力がかかるだろう。例えば、水田でカエルがいなくなったとする。すると捕食者が少なくなりイナゴが増える。カエル以外のイナゴを捕食する生物として、イモリなどの両生類や鳥類が挙げられる。しかし、イモリはジャンプ力がなく、すばやく動くことができない。一方、鳥類にとってはイナゴを捕食することは難しいことではないだろう。しかし、鳥類とカエルでは繁殖力が違う。アマガエルが1年間に産む卵の数が250~800個に対し、スズメは4~8個である。カエルの場合、成長の過程で捕食される可能性が大きいため卵の数も多い。そのため、生態系内での個体数の多くを占める。

 また、カエルは「洞窟のカナリア」のように環境の変化をいち早く知らせる。水の汚染に敏感であり、水質汚染や大気汚染の影響を多く受けるからである。カエルの生息地が減少することも、環境の変化の一つである。これらのほとんどが人間活動によるものである。カエルはその体を張って、われわれに環境の変化を伝えてくれているのである。

 カエルは世界中にいて、人間との文化にも深くつながりがある。日本の文化の俳句でも古くから詠われてきた。また、南米ではカエルの毒を利用して狩や戦いを行なっていた。カエルの鳴き声を聞くと夏が来たと実感する。世間ではキモチワルがられる場面があるが、実際は自然環境にも、人間の生活文化にもつながる部分があるのが「カエル」であると私は考える。

 

 

とにかくわたしはかえるがだいすきだ。

 

かえるとして生きていきたいよ。

 

ぴょ~~ん、とどんな世界にも飛びこむんだ。