うれしいまぶしさ

【2016ねん3がつ17にちに書いていたもの、冬眠から目覚める】

 

 

あたたかく、

雲ひとつない春の陽気。

 

こんなにもまぶしい日に、

うれしさはあふれた。

 

いまは、夕焼けのにおいがする。

 

 

昨日、見事に手に入ったワンカップのガラス容器。

その透明のうつわに世界をつくりたくて、今日は朝から大学に来た。

 

 

すると、雨滝に行くという便りがきたので、

わたしはすぐに飛びついた。

 

 

雨滝までの道中、

車の中は、平和なメロディが流れる。

 

宮城愛ちゃんの声が音が、今日、聴くことができるなんて。

 

雲ひとつないために、

田畑は青々と、土手には菜の花の黄色がつづく。

 

 

雨滝には

数なんて概念が通用しないほど、

 

多くのいのちがあふれていた。

 

 

滝は滝壺を打つ、

水は苔生した石に触れながら、

流れつづける。

 

 

山は大きいと、

アタマでは思っているけれど、

 

実際に、滝や崖、大木を目の前にしたとき、

大きいなんてことばでは表せない存在感を思い出させてくれる。

 

桂の大木は江戸時代からあると案内に書かれていた。

 

 

なんぼものひとびとが桂の木を行き来したのだろう。

 

雷に打たれても、

桂の木は青々と伸び、

そこにずっといて、

わたしも出会うことができた。

 

 

はるか昔からある、

大自然の存在はわたしに多くのことを感じさせてくれる。

思い出させてくれる。

 

 

お昼は大学で一番好きな場所、

ビオトープでカレー。

 

カレーはインド式。

手で食べる。

 

「インド人は手でも味わうんだって」

 

 

どれだけ繊細な感覚なんだろう。

 

箸やスプーンなどを使うようになってから、

ごはんやおかずを手で食べることはなかった。

 

 

手で食べると、

ごはんが熱い、カレーが熱い、

ぬるぬるした感じ、具のやわらかさを感じることができる、

 

手で口に運び、食べる。

 

それがとてつもなく、おいしい。

 

しかも、あたたかい、春の日に

ビオトープで食べるカレー。

 

しかも、

このビオトープに桟橋をつくってくれた師匠たちと。

 

 

大学に来て、1年生のころから通い詰めていたビオトープ

誰がつくったのかわからないまま、

それでもだいすきで落ち着ける場所だったから、

気が向くと、いつも来ていた。

 

この空間を作ってくれたお二方と過ごせるなんて、

夢にも思っていなかった。

 

こんなめぐりあわせがあるなんて。

 

なんてしあわせなんだろう。

 

 

記念樹のメタセコイヤ、切られてたのはさびしいけれど、

そんあ裏話なんかも聞けて、すごくうれしかったなあ。

 

 

太陽の偉大さを感じる昼下がり、

こころも、からだも、ぽかぽかなしあわせなじかんだった。

 

 

おすそ分けしていただいた苔を

山にもらったワンカップに。

 

 

きっと、山のなかにいれば、そのまま大きくなるはずだった草木。

 

 

そのいのちの美しさを

わたしの思いで、ここに座ってもらう。

 

 

どんなふうに、いてくれるだろう。

 

ありがとう、かわいいね、わたしはあなたを尊敬してる、

 

ずっとみつめてつぶやいてしまう。

 

 

 

わたしの今後の道を決めるための大きなお便りがあった。

 

わたしのことをとてもたいせつにして考えてくださっている。

 

それはほんとうに、ありがたいことで。

 

わたしは、そのきもちを信頼している。

 

 

 

たのしいことばかりじゃないのはそのとおりで、

でも、たのしいことがあるのはまちがいない。

 

 

きっと、だいじょうぶ。

 

 

ふとしたときに、

ちいさなよろこびがある生活はわたしのこころをおだやかにしてくれる。

 

 

わたしはひとりじゃない。

太陽も月も、星も、草木も、川も、みんながいる。

 

不安がないわけじゃない。

 

それでも立ち向かいたいと思える、なにかがある。

 

ちいさないいことをたくさんあつめよう。

 

そして、おおきなこえでわらおう。

 

 

そんなことを思った。

 

 

 

すこし落ち着いて、

パーティーのための練習に向かう。

聞こえるわらいごえ。

 

からだをうごかす。意外と覚えている自分。

 

からだを大きくうごかすと、

気持ちもはずむ。

 

いつもはしない動きを

いつも一緒にいるともだちとやる可笑しさ。

 

なんでもないのにわらってしまう。

 

2日後がたのしみだね。

 

 

からだをうごかしたあとの、

おみやげのジャスミン茶はほっとした。

 

ゆったりとしたじかんのながれ、

 

この川にながれて、いつもわたしは眠ってしまいそうになる。

 

 

こころがほっと、落ち着く。

ハーモニカの音、尺八の音。

 

 

きょうはうれしくてはしゃいでうごきまわって、

そりゃ眠くもなるわけさ。

 

 

あしたをたくらむ話をする。

 

 

なんて、わくわくするのだろう。

なにが起きるかわからない。

わからないから面白い。

 

 

ずうっと、このわからないことを

面白がれるようなひとでいたい。

 

 

わからないことを悲しまず、

わからないことを心待ちにする。

 

 

明日がたのしみだって思えることがうれしいな。

 

 

 

いつかの明日が不安で眠れない日がきたときに、

今日の日を思い出そう。

 

 

明日はくる。

 

 

さあ、夜がきた。

きょうの宴もたのしもう。