鏡よ鏡

 

わたしのだいじなひとを

だれかがとやかく言うのを聞くと、

すごくさびしい、かなしい、きもちになった。

 

 

でも、

 

それは、

 

何か月か前に

わたしがだれかに「した」ことだった。

 

 

なにも知らないのに、

 

いや、

 

なにも知らないから、

 

好き勝手言ってしまった。

 

 

 

なにも知らないまま、

 

傷つけてしまった。

 

 

そんなふうに、

自分の身にふりかかってから

ようやく気づく。

 

 

相手が鏡。

 

鏡よ、鏡、

 

いつも教えてくれて、

 

ありがとね。

 

 

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