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はるるるる

川のながれのように。川をながれるように。

はじめる

あったかい雨がふっている。

 

 

「雨がふるたびに、ぬくうなっていく、

 雨がふるたびに、はるになっていく」

 

 

ばあちゃんがおとうさんに言うて、

おとうさんがわたしに教えてくれた。

 

 

 

おとうさんはいつもなつかしそうに

ばあちゃんが言うてくれたって、うちに言うてくれる。

 

 

 

きょうは、あたたかい、やさしい雨だ。

 

 

 

*

 

 

 

きょうも目が覚めたから、

きょうもわたしは生きているんだなあと気づく。

 

 

 

おっちゃんは死んだから、

もうおっちゃんは、

あの肉体は、動き出すことがない。

 

 

この雨にもあたらない。

 

 

 

 

でもおっちゃんはまだいる。

 

 

肉体と魂が離れて、

 

おっちゃんはみんなのそばにいるんだろうなあ。

 

 

 

おっちゃんともっとしゃべってみたかったなあ、

おっちゃんってどんなひとだったんだろうなあ。

 

 

お酒がすきで、顔まっかっかにしとったことを覚えとる。

 

 

だから、わたしは、きょう、おっちゃんとお酒をのむ。

 

 

 

 

 

*

 

 

 

ひとが死んだら、もう会えなくなるから悲しいのだろうか、

ひとが死んだら、たのしかったこと思い出して、

そのたのしかったことをもう一回できんことがわかるから悲しいのだろうか、

ひとが死んだらなんだかさびしいね。

 

 

 

おっちゃんのこと、

よう知っとるわけではないけど、

 

なんだかさびしいね。

 

 

 

 

お母さんや、

おばちゃんたちが悲しんでるからかな。

 

 

 

 

きっと、

 

おっちゃんは

先に死んだばあちゃんと会えて、

いっしょにお酒のんどるだろうね。

 

 

 

 

 

*

 

 

 

「神へ帰る」っていう本がある。

 

 

 

縁があって、わたしの手元にきた。

 

この本は、死ぬことについて書かれている。

 

 

 

この本は、決まってお風呂のなかで読んでいる。

 

 

 

お風呂のなかで、手が止まったページから読み始める。

 

 

そして、どこかのタイミングで読み終える。

 

 

 

このひととき

 

祈りのひとつのような、

はしごにのぼって遠くを眺める気分で、

考えてるようで考えてないような感覚。

 

ふしぎとからだにはいってくる。

 

 

 

夢中、この本に、夢中になれる。

 

 

 

死ぬってことはなんだろう?

 

 

*

 

もし、わたしが死ぬようなことがあったら?

 

 

「神へ帰る」の本を読んでみてください*

 

 

 

 

 

ま!わたしは、

まだこの肉体にいる間にやること、やりたいことが

いーーーっぱい、あるので!

 

 

まだまだ先のはなしやけどな!

 

 

 

 

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