もう会えない と いつも会ってる

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もう会えないひとがいる。

 

この世にいなくなってしまったひとたち。

 

別れは突然やってくる。

 

もうお話ができない、

もう一緒にお酒が飲めない、

もう一緒にあそべない、

もう一緒に笑えない、

もう怒ってもらえない。

 

もっとお話したかった、

一緒にお酒が飲みたかった、

また一緒に遊びたかった、

また一緒に大笑いしたかった、

怒られるのはいやだけど、

怒ってもほしかった。

 

 

一緒にいた頃のことをたくさん思い出す。

 

 

 

不思議なくらい、

それが大切な思い出のように思えてしまう。

 

 

普段のたいしたことではないのに。

 

 

 

 

もう会えないって、ずるい。

 

必死で必死で
あなたのかげを探した。



それでもみつからない。



だから探すのをやめた。

 

 

 

お別れをして、

時間がたった、

 



すると、そこにいた。

すぐそばに。


もう会えないって、
思っていた。

 

 

 

でもなぜか

いつもそこにいるような、

いつもそばにいるような、

いつも会っているような気になった。

 

 

 

決して、見えない。

 

 

 

でも、いる。

 

 

みたいな感覚。

 

 

何も言わないで、

そこにいる。

 

 

 

 

わたしは今日も生きている。

 

あなたがたがいなくなってしまったとされる世界で生きている。

 

それでもわたしはあなたがたがいるように思っている。

 

 

だって、いるんだもん。

 

 

あなたがたがやりたかったことを、

あなたがたができなかったことをやってやろうとおもうし、

 

あなたがたが見ていて、

笑えそうなことを大笑いするし、

 

あなたがたが見ていて腹がへるくらい、

おいしいものをこのうえなくうまそうに食べるんだ。

 

 

わたしはまた歳をとる、

 

あなたがたの歳を追い越すよ。

 

 

いつも会ってるんだから、

なんてことはないよね。

 

今日もこの世を生きるわたしを、

 

ずっと見といてよ。