2016-02-01から1ヶ月間の記事一覧

あなたは知っている

わたしが蛙(かえる)をこうも愛するワケ 多くのかえるたちは水のなかでこの世に生まれる。 水のなかで肺呼吸をして、 泳ぐ。食べる。食べられる。 いつのまにか、 足が生えてくる。 うしろあしから、まえあし、。 いつのまにか。 だんだんとしっぽがちぢんで…

うずまくまいにち

まいにちがほんとうに魔法にかかったように 輝いている。 だれかといること、 山を登ること、 色を塗ること、 カレーに包まれること、 笑い合うこと、 こんな日がもう二度とこないことが うれしくて、毎瞬さよならの繰り返し。 もう二度とこの瞬間がこない。…

雨に打たれて

雨だ雨だこんなにもひたすらに雨が降っている世界中が濡らされている気分になる「期待はしないけど 希望はもつ」雨に濡れながら学生証を探して扉を開けるときにふと出たことば。

真夜中の研究室

明かりの消えない研究室 もしかしたら、こんな夜とも今日でお別れかもしれない。 テスト前、レポート〆切に追われる日、 やりたいことが止まらない長い夜、 そして、卒論。 今、こうやって、 卒論に自分の思考を、 そして事実を、だれかの研究を 言葉に落と…

ラブレター

ときどき、 自分があつめたことばを読み返して、 可笑しくなる。 おもしろい。おもしろい。 その瞬間にしか、 出てこないことばばかり。 それはとても尊くて、 そのときの自分がそのまま浮き出てくる。 もう一生こんな風に、 ことばは出てこない。 それが本…

空はまっしろ 

吹雪いている 風が強く、 雪は飛ぶ。 降り続ける 雪。 それでもわたしは部屋の中にいるので 頭の上に雪が降り積もるわけではない。 顔が手足がつめたいわけではない。 これが世界が違うというやつか。 外から、中から見た世界は違う。 感じ方も違う。 今、部…

響く

ソツロンの資料に出てきた 松原・下筌(しもうけ)ダム建設に対する反対運動 通称「蜂の巣城紛争」を知り、衝撃を受けた。 おおまかにこの出来事のことを書くと、 蜂の巣城紛争は1958年(昭和33年)建設省九州地方建設局による松原・下筌ダムの実施計画に対し…

知る

知るってわくわくすること。 気になるひとの おたんじょうびはいつだろう。 すきなたべものはなんだろう。 甘いのは苦手かなあ。 コーヒーはブラックかなあ。 寒がりかなあ。 お肉と魚はどっちが好きなんだろう。 どんなことがいやなんだろう。 なにを見てい…

お花畑で会えるよね

「頭のなかお花畑野郎」 だれかがわたしに投げつけたことば。 よくわかってるね。 わたしの頭のなかはいつだってお花が咲いているよ。 風に揺れる花たちは、 ワルツをおどる。 ちいさなむしはかくれんぼ。 さあ靴をぬいで、 あそぼうよ。 お花畑だなんて、 …

失ふこと

小さいころ、 テレビや工事現場や新聞をなんとなく見て、 悲しくなっていた。 切られてしまう木、 住処を追い出されてしまう多くの動物、 埋められてしまう大地、 溢れかえるごみ、 空気も汚れているように見えた。 減ってしまっている多くのいのちを想い、 …

今日もまた

今日もまた、目が覚めた。 誰に起こされるでもなく、 目が覚める朝。 ああ、 朝日のやさしい日差し、 お日さまだけの特別なひかり、 朝日に照らされたものは すべて、朝の一部になる。 いつだってふしぎでならない。 わたしが毎日、目が覚めること。 どうし…

湧き上がる

うつくしいね。 うつくしいね。 すばらしいね。 すばらしいね。 さむいでしょう。 さむいね。 さむいね。 そう言わずにはいられなかった。 あなたにであえてよかった。 こんなにもうつくしい、 まぶしい、あなたにあえた。 生きていてよかった。 生まれてき…

もう会えない と いつも会ってる

もう会えないひとがいる。 この世にいなくなってしまったひとたち。 別れは突然やってくる。 もうお話ができない、 もう一緒にお酒が飲めない、 もう一緒にあそべない、 もう一緒に笑えない、 もう怒ってもらえない。 もっとお話したかった、 一緒にお酒が飲…

予感

「鍵がなくなったー」 聞いた瞬間、 あるとおもった。 鍵はあるとおもった。 ぜったい、山にあるとおもった。 なくなった鍵を探しに山に入った。 すぐにあった。 だれかが置いてくれてたみたいに。 なははは! よかったよかった。 ないものはないけれど、 あ…

ギターをかき鳴らすようにことばを綴りたい。大声で吠えるようにことばを尖らせたい。壁をぶち破るように拳をにぎるようなことばを。今にも踊り出しそうなことばを。はたまた散る桜の花びらをそっとすくうようなことばを。綿毛のようにゆらゆら飛んで行くよ…

このうえない

ふりつもったゆき だれも歩いていない まっさらな雪のうえをあるくよろこびがこのうえない!! あしあとをつけてあるく。 だれも歩いていない道をあるく。 そんなふうに生きてみたい。 山に行くと、 山の生きものたちの足跡がある。 雪が教えてくれる、 生き…

めくる

雪がふっている きのうは20℃まで気温が上がるあたたかい日だった。 たった一晩で、 こんなにも雪が積もっている。 絵本のページをめくったように、 きのうときょうでは景色も気温も一変してしまった。 おもしろい。おもしろい。 まただれかが次のページを…

にじみでるカレー

それはそれはおいしいカレーをたべた。 角砂糖のかたち、大きさをしたとろとろの牛肉。 野菜はもうとろけてしまっているよう。 くちに入れた瞬間、 からだじゅうが待っていましたと言わんばかりに高ぶる。 唐辛子の薬味がついていたので、かけてみると。 か…

花鳥風月

花鳥風月 このことばが放つ景色、 このことばが放つ空気感、 このことばが放つ温度、 このことばから吹く風。 このことばから湧きでる感情。 花鳥風月 このことばの存在がこんなにもうれしい。 大昔のだれかのことばが今生きるわたしに伝えてくれるうつくし…

そのときを

うまくやろうとしない。 出てくるままに、 手がうごくままに、 まばたきのように。 呼吸のように。 追われないように、 追わないように、 言葉を放つ。 ものが重力によっておちるように。 そっと手のひらで拾えるように。 それがきもちがよくて、 ねむってし…

いつだって、どこだって

どこにだって、行ける。 目を閉じれば そこは夏。 石ころざくざく踏み鳴らしながら、歩く。 さあ、そこは流れる流れる川。 心は阿波おどりをして、 すぐにでも飛び込みたくなる。 それでも、そぅっと 足をつける。 つめたい、きよらかな水は 足を通りぬける…

ものをはかるまえに

ひとびとはみんな、 平等を求める。 みんな同じような待遇を受けることが良しとされる。 平等だけでは、 むつかしい。 テレビがみんなに平等に配られても、 耳が聴こえないひとにとっては、ただの映像だけが伝わり、 目が見えないひとにとっては、音しか伝わ…

きっといつの日かわらい話になるのかなって

あとすこしで、大学生活が終わる。 たくさんわらった。 たくさん泣いた。 たくさん悩んだ。 たくさん考えた。 たくさん眠った。 たくさん飲んだ。 なにができるようになったのだろう。 なにがわかったのだろう。 なにが変わったのだろう。 なにもないわけじ…

花の爆弾

花の焼夷弾を書いた。 それはそれは、 手の動くままに。 焼夷弾が花だったら、 花が降るんだろうな、なんてあまっちょろいことを考える。 焼夷弾で火事になり、 焼け焦げ、建物の下敷きになって、 たくさんのひとが死んでしまった。 死んでしまったというよ…

淡いさん

ある教授の最後の記念講演があった。 私は先生にずっと聞きたいことがあった。 キャリアデザインという大学1・2年の必修の講義がある。 自分の好きなことや進路、何をしたいのかとか、 いろんな先生やゲストスピーカーの話を聞く講義。 その講義をメインでま…

のびやかに

草木が眠る、新月の夜。 わたしは大学から歩いて帰った。 まっくらな道。 草木は呼吸する。 私も呼吸をする。 草木と同じく呼吸ができることがうれしくて。 お昼間の光合成では、 まるで違う生きもののように思っていたけど、 案外そうではない。 草木はそこ…

目の奥

そのひとの目をずっと、ずっとみつめていたくなる瞬間がある。 その目は澄んだ濁りのない水晶のような透明感がある。 その目からいつか溢れおちるナニカがあるのか。 それをすくいあげて、 のみこんでしまいたい。 その目はまっすぐにみつめる。 目を惹きつ…

悲しみ

悲しい現実、 受け入れなくてはいけない事実、 それらを わたしがかなしむことがなんにもならないということ。 だって、それはわたしのかなしみではない。 そのひとのきもちを考えてかなしみを共感できる?? あなたのかなしみを想像して勝手に悲しんでいる…

いつだって

しぜんはいつだってかわりつづける 晴れ 雨 曇り 雪 台風 雷 山 川 海 土 ちきゅうはずぅっとだまっている。 けれど、なんてにぎやかなのだ ほら、せみの幼虫は夏が来るのを待っている

そこはまるで

雪が一晩にして降り積もった。 一面真っ白で、 街は生クリームのケーキになってしまった。 山にも粉砂糖が振りかけられている。 車も埋まるほどの雪。 ケーキのうえに足跡をつけるわたしたち。 せっかくきれいにクリームを塗ったのにって。 お天道様はなにも…